
うちの子、全然勉強しないけど、どうしたらいいの?
なんで勉強のやる気が出ないんだろう?
親としてどんな声かけをすればいいの?
中学生のお子さんに、こう悩む保護者さんは多いのではないでしょうか。
お子さんのやる気の無さに悩む気持ち、よく分かります!
僕は個別指導塾の塾長として8年間、いろんな中学生と向き合ってきています。
その経験から「やる気が出ない」にもいろんな原因があり、タイプに合わせたアプローチが必要だということがわかりました!
この記事で紹介する方法を実践すれば、勉強にやる気が出ないお子さんでも、すすんで取り組む姿勢が身につきますよ!
この記事では
- 勉強のやる気が出ないタイプ6つと対処法
- 勉強のやる気を引き出す方法と継続のコツ
- 保護者のサポート方法
を解説します。お子さんの勉強のやる気を出させるヒントが見つかりますよ!
勉強のやる気が出ない中学生6つのタイプ
まずは勉強のやる気が出ない中学生を、6つのタイプに分類してみます。
どのタイプかで対処法が変わるため、お子さんがどのタイプに当てはまるか確認してみてください!
①勉強が嫌い
まずはシンプルに「勉強が嫌い」という中学生です。
- 勉強にマイナスイメージを持っている
- 好きなことと勉強との差が大きい
- 単に面倒くさい
これらが理由で、勉強のやる気が出ない中学生は多くいます。
ただこの状況でも解決策はあります!
勉強嫌いの中学生に必要なのは「最初の一歩を踏み出す勇気」です。
そのためにまず、

「学校の漢字テストで満点取りたい!」
「数学の基本問題をカンペキに理解するぞ!」
など、小さな目標を立てて達成を目指しましょう!
1つでも目標を達成できれば「頑張ればできるんだ!」という実感が生まれ、やる気が出ます。
こちらも参考にしてくださいね!
②勉強の仕方がわからない


勉強のやる気はあるけど、何からすればいいんだ…
と感じていませんか?
自分で勉強するのが必要なのはわかるけど、「何に取り組めばいいの?」「どうやって勉強すればいいの?」と考えちゃうのは、中学生あるあるなんですね。
でも大丈夫!まず勉強を始めてずっと続けていくと、やるべきことは自然と見えてきます。
自分に合った勉強方法も身についていくので、心配はいりません。まずは始めてみることです!


それでもまず勉強の仕方を知りたい!
という方は、こちらの勉強の仕方についての記事を参考にしてくださいね。
③授業についていけなくなった
授業が理解できないと問題も解けないので、やる気もなくなりますよね。
特に数学や英語は理解を積み上げていく教科。一度ついていけなくなるとドンドン置いていかれてしまいます。


数学の場合、原因が小学校の算数にあることも。復習にも時間がかかりますね…。
まず大切なのは、わからない部分を放置しないことです!
すでに「授業についていけない」と感じている中学生は、どの時点からわからなくなったのかを振り返りましょう。そして、わからない単元まで戻って学び直すことが大切です。
これらの教科が苦手で、「自分の力だけじゃ学び直しなんてムリ!」と感じる中学生には、僕も指導してるオンライン家庭教師が断然オススメです。
それぞれに合った進度で授業ができるため、塾より成績が上がりやすいですよ!
④やる気を出すのに時間がかかる


勉強しなければと思っていても、やる気を出すのに時間がかかっちゃって…
という中学生はよくいます。
勉強に取りかかるのが苦手な中学生は、「結局勉強せずに机を離れてしまう」「集中する時間がとても短い」という状況になりがちです。
という中学生も多いのではないでしょうか??
そんなときは、「最初に取り組むこと」をあらかじめ決めておきましょう。
- 単語を3つ覚える
- その日の授業の復習をする
など、カンタンなことでもいいので自分ルールを作ってください。
すると勉強を始める瞬間に「何をしようか」と迷わなくて済みます。考えずすぐに開始することで、勉強のスイッチが入ってやる気が出るわけですね!
⑤勉強にすぐ飽きる
「勉強を始めても、すぐに手が止まってしまう」という悩みもよく聞きますね。


勉強を始めても、すぐに集中力が切れたり、別のことに気が向いたりする…
という中学生も多いでしょう。
でもすでに始められてるワケですから、①〜④のタイプより解決は簡単ですね!
方法は二つ。
例えば「15分勉強する」→「5分休憩」→「また15分勉強する」…を繰り返します。これを4回繰り返せばもう1時間ですね!
集中力をキープできる時間は人それぞれなので、集中できる時間を自分で測ってみてください。
これも人それぞれですが、
- 英語から始め、飽きたら数学をする
- 好きな曲を1曲だけ聴く
などをしてください。
得意な教科だけ勉強しないよう、バランスよく取り組んでくださいね!
⑥部活で疲れている
部活動でクタクタになり、家での勉強のやる気が出ないと感じていませんか。
中学生の生活はとても忙しいです。部活動に熱心な中学生ほど時間が足りなかったり、疲れて眠ってしまったり。
すると「今日も勉強できなかった…」という焦りが増え、やる気が出なくなりがちなんですね。
このような場合、「生活のどこに勉強時間を入れられるか」を考えてください!
自分にできる範囲で、いつ勉強するかを決めちゃいましょう。
例えば、
- 夕食後の30分は勉強の時間にする
- 週末にまとめて勉強時間を作る
など。


1日は誰にでも24時間です。その中に「ここは勉強の時間!」と決めてしまえば、ちゃんと勉強時間を作れますね。
勉強と部活動を両立するための記事を執筆中です。こちらも乞うご期待!
勉強のやる気を出す準備3つ
集中して勉強できる環境を作る
まずは集中できる場所を見つけること。
- リビング
- 図書館
- カフェ
など、人によって集中しやすい場所は異なってきます。
「静かな環境がいい」「少しにぎやかな方が集中できる」などありますから、ベストな環境を探してください。
できれば定期的に換気し、室温は少し低めに調整するとよいでしょう。


温度が高すぎると、ボーっとして勉強に集中できなくなることがあるんですね。
また机の上は整理し、マンガやスマートフォンなどは置かないようにすることが大切です。
勉強の環境づくりの記事も書いている最中です。こちらもお待ちください!
目標や計画の設定をする
具体的な目標や計画を作ることも、勉強に集中する1つの方法です。


「中間テストで30位以内!」
「模試でB判定を取る!」
といった明確な目標があると、自然とやる気が出てきやすくなります。
また、その目標達成に向けてどんな学習計画が必要かも見えてくるでしょう。
目標設定の方法はこちらの記事を参考にしてくださいね!
自分に合った勉強方法を知る
お子さんに合った勉強法を見つけることも大切です。
と、人それぞれ好きな勉強方法は違いますよね。
また「得意科目から始めたい」中学生もいれば、「苦手科目から取り組みたい」という中学生もいるでしょう。
お子さんにとってどの方法が学習を進めやすいのか、様々な教材やサービスを試して発見していくことが大切です。
やる気を持続させて勉強するコツ
勉強のやる気は出すだけでなく、長く持続できるかどうかも大事ですよね。
中学生のやる気を持続させるための方法をご紹介します。
「すぐ起きれる仮眠」を取る
眠くてやる気が出ない場合、15~20分くらい仮眠しましょう。
疲労はもちろん、集中力の回復にも、仮眠は効果があります。
注意したいのが、つい眠りすぎてしまうこと。15~20分の仮眠が最も効果的ですが、30分以上寝るとかえって疲れてしまうことも。
- タイマーを設定する
- 机に突っ伏して寝る
と、ベストな時間で起きられる工夫をするといいですね!
音楽やラジオで気分を変える
好きな音楽やラジオを聴くと気分転換になり、やる気の持続に繋がりますね。
長時間の仕事や単純作業でも、テンポの良いBGMを聞くと、交感神経が活発に働き仕事に取り組みやすくなります。
一般財団法人日本予防医学協会「POWER OF MUSIC~音楽の力を味方に~」
もちろん仕事だけでなく、中学生の勉強のやる気を出すのにも有効です!
どの音楽でやる気が出てくるかは人によりますので、いろんな曲で試してみてください。
軽い運動をする
勉強の合間に、散歩などの軽い運動を行うのもアリですね。
固まった体をほぐして、血流がよくなり気分転換にもなります。


塾長時代、休み時間に中学生たちと塾の周りをぐるーっと散歩してましたね。
頭もすっきりするため、やる気持続になります。
5分でも効果があるので、疲れたらぜひ試してください!
定期的に休憩する
勉強のやる気を持続させるためには、休憩も必要です。
集中力は最大で90分くらいしか続かないと言われています。
集中力が下がった状態で勉強するよりも、短い休憩を挟み、また勉強を始めるのがいいですね!
「25分勉強する」→「5分休憩する」→「25分勉強する…」を繰り返す方法。
25分という短い時間なので、あっという間に時間が過ぎます!
30分ぶっ続けで勉強するより、定着率が良いことも証明されていますよ。
何もしなくても、休憩を取るだけでリフレッシュ効果があります。こまめに休憩しましょう。
勉強のやる気が出る考え方
勉強を出すうえで大事な考え方を、ここではお伝えします。
未来を想像する
勉強のやる気を出す1つ目の考え方は、「未来を想像すること」です。


「高校に合格したら、あの部活に入れる!」
「高校に入って、アルバイトしたい!」
といったポジティブな未来を想像すれば、やる気を持続できますね。
体験入学や学校説明会で志望校に行き、学校の雰囲気を感じたり、在校生や先生の話を聞いたりすると、よりイメージが湧きやすいですよ!
逆にネガティブな未来を想像することで、やる気につながる場合も。


「もし入試に間に合わなかったら?」
「もし志望校に入れなかったら?」
というような悪い事態を想像することで、危機感からやる気アップにつながります。リスク対策も考えられるようになりますね。


人によっては、ネガティブな想像は焦りになってしまうことも。どちらのやり方が自分に合うか考えてみましょう!
小さな成功体験をいくつも作る
小さな成功をいくつも味わい、達成感を得るのもめちゃくちゃ大事です!
かなーり先の目標だけでなく、小さな目標を何度も体験していくことで、やる気を持続させて勉強できるんですね。
- 「平日は問題集を2ページ進める」
- 「単語を毎日3個覚える」
といったような、数字が入っていて、達成可能な小さな目標を設定しましょう!
それをノートなどに記録していき、頑張った自分を「見える化」することもオススメですよ。
友達と自分を比較しない
友達と自分を比較しないよう気をつけてください。
友達と比較することで、落ち込んだり、劣等感を抱いたり、自信ややる気をなくしたり…。
内申点に影響するので、定期テスト結果や学内順位を無視していいわけではありません。でもそれ以上に、メンタル面に影響してやる気が出ない方が問題です!


そもそも友達の成績も毎回のテストで変わるので、比較する意味がありません。
友達ではなく、過去の自分の成績や入試の合格点と照らし合わせ、やる気を持続させましょう!
中学生としての勉強期間は長いです。友達とは比べ合うのではなく、お互いに励まし合えるような関係でいたいですね!
【保護者向け】勉強のやる気が出ない中学生への接し方


ハッキリ言いますが、中学生のやる気が出ない理由の多くは、保護者さんとの関係が起因しています!
塾でいろんな中学生の保護者さんとお話させてもらってきましたので、その経験をもとに解説しますね。
感情的にならず、良い距離感を保つ
親子の距離感は、多感な中学生のやる気に大きく影響します。
- 「わが子だから」と、細かく口を出してしまってませんか?
- 感情的に叱ってませんか?
こういう親からの接し方は、子どものやる気をグーンと下げます。


三者懇談で、保護者が本人の気持ちを代弁したり、急に親子ゲンカが始まったりすることがありました。そういうご家庭の中学生は、勉強のやる気が出てなかったですね…。
感情的な言葉ではなく、「困ったときはいつでもサポートするよ」と伝える程度にとどめておいてください。
本当に困っていたら、本人からヘルプを求めてきてくれますよ!
子どもを尊重して話す
「中学生だから」と子ども扱いせず、お子さんを1人の人間として接しましょう。


まだ中学生なんだから、子どもは親の言うことを聞くべき!
という態度では、子どもはかえって反抗してしまいます。上からでなく、対等に話し合う姿勢が大事ですね!
また勉強や進路について話し合う時も、一方的に決めつけるのは避けましょう。
- なぜ勉強ができないのか(したくないのか)
- 環境の改善が必要なのか
- 塾に通うべきか
- 志望校について
などを話すときは、大人どうしで話すように、順序立てて話しましょうね。
兄弟や友達と比較しない
お子さんを兄弟・友達と比較してしまう保護者さんも、たくさん見てきました。
当然ですが比較されると、中学生は自信を失います。そして勉強のやる気も出なくなってしまいます。
他の人とではなく、過去のお子さんと比べてあげましょう!


「前より問題を解くスピードが早くなったね!」
「長い時間勉強できるようになったね!」
といった感じです。
「中学生のお子さんを、1人の人間として見ているか」がやはり大事なんですね。他人と比較せず、お子さんと向き合ってくださいね!
ポジティブな声かけをする
「勉強しないなら、志望校に合格できないよ!」
「いつもそんな怠けてるから、あなたはダメなんだ」
そんな否定的な言葉を、子どもに言っちゃっていませんか?
他の人と比較するのと同じで、ネガティブな言葉は子どもに、


どうせ自分は頑張っても無駄なんだ…
という感情を植え付けます。そして勉強へのやる気が出ない、という悪循環に陥りますね。
やる気を出させるためにも、否定的な言葉かけは絶対に避けましょう。


子どもの希望(志望校・就きたい職業)に対して「そんなのできるわけがない」「無理に決まっている」などの否定もしがちです。軽い気持ちでもしないでくださいね!
子どもの希望や考え方を尊重する
お子さんの志望校・将来の職業・挑戦したいことなどに対し、保護者さんの希望を押しつけるのはやめましょう。
そういう家庭環境だと、勉強だけでなく、全てにやる気を失ってしまう恐れもあります。
例えば、
「自分が行きたかった高校・卒業校に子どもを合格させたい!」
「うちは親戚みんなこの学校出身だから、この子も合格させないと!」
というパターンも。
勉強のやる気が出ないどころか、親子関係が壊れてしまいかねません。
お子さん本人の希望を聞き、やりたいことに取り組ませてくださいね!
結果よりがんばりをほめる
テスト順位や点数だけでなく、がんばりをちゃんとほめてあげてください。
結果よりも努力をほめられた方が、「親は自分のことをきちんと見てくれているんだ!」と実感でき、やる気が出るんですね。


部活動と勉強、両方がんばってて本当すごいね!
など、「ちゃんと見てるよ!」というのが伝わるようほめてあげてください。
中学生のやる気が出ない→大事なのは「その子に合わせた勉強方法とサポート」
「中学生の勉強へのやる気が出ない原因と対策」について解説しました!
最後に重要なポイントをまとめますね。
- 中学生の勉強のやる気が出ない原因:「興味がない」「方法がわからない」「授業についていけない」などの様々なタイプがある!
- 中学生のやる気を引き出すには、学習環境の整備、目標設定、自分に合う学習方法の発見が効果的!
- やる気を継続させるには、「将来を想像する」「小さな達成感を積み重ねる」「他者と比較しない」!
- 過干渉を避け、感情的にならず、子どもを尊重する!
これらの方法で中学生のお子さんのやる気が高まり、自分で勉強に取り組む姿勢が出てくるでしょう。まずは小さな一歩から始めてみませんか?
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